海内政への対応戦術フランス

・海内政への対応戦術フランス (2020/10/19/DE)

 海内政は(初動は)遅効性内政でカウンターが間に合いづらく、TCを維持するのが困難だ。よってその間に2R仕掛けて潰してしまいたいし、逆に少しでも遅れると海内政よく伸びるし海軍の強さで堅牢になり手が付けられなくなる。

 ならば2Rするだけの簡単なお仕事という訳にはいかない。TCを放擲して海に特化する戦術が今や浸透し、その対戦機会も多いだろう。ここではそれを海逃げ戦術と呼ぶ。
 また、最初からそう意図していなくても、苦し紛れに海に逃げ込んで起死回生を狙ってくる展開もあると思う。

 そのような場合に、内政作っておかないと後が続かなくなる。海という遠いところに逃げ込まれると時間が掛かるからだ。

 だから具体的には700木4クルール手順で開幕内政作ってから攻め込むことになる、その展開も予期して。また、海内政の相手には、内政作りつつの前線スタートが許されるので、そうやって着弾も急ぐ。

 そうするのはいいけど、海内政されるのでなかったなら本当は別の戦術していきたいんだけど、むやみに2Rしたところで、それ自体としてフランスが有力なのはSemiSemiFFなのにそれができなくなってしまう。
 デッキを覗けば、目立つデッキなのでだいたい海してくるんだろうなということが分かるから、そうやって目星を付ければいい。
追記)DE版のルールでは相手デッキを覗けなくなったので(もしくは私はその方法を知らない)その手段が使えなくなった。海によく出るプレイヤーをマークしていくしかない。

 その海内政に対しては槍弓ラッシュがいい。後に軍船の加護で沿岸に逃げ込んだ相手農民に弓ハラスしてやることができるし(近づくと沿岸軍船の砲撃が痛いから長射程兵がいい)槍兵の攻城力と機動力でTCを早く落とせる。そして海封鎖体制を築くときに木材を使う資源調整をしておいた方が後々良いからだ、槍弓は木材で生産される。港に沿岸塔、軍船生産など、後で木材を大量に必要とする。

 海軍を強化されると詰まない形が出来上がってしまう。後から海封鎖体制を築くには、相手がすでに強力な海軍を保有している場合、こちらの港設置をほとんど妨害されてしまう。陸から大砲だけで対抗するには足りない、フリゲート艦の長い射程や、モニター艦のスキルショットによっても遥か遠くの場所から(大砲を)処理されてしまう。軍船は人口スロットを必要としないので、人口上限に達した後の上乗せ軍事力として強力だ、海戦となるとそういう上限に達した長期戦にもなりやすい。

 よってTC落としてやったらすぐさま(いや落とせる見込みの段階ですぐに)(もしくは落とさずとも)、600木2キャラベル手順などでこちらの海軍体制を急がねばならない。そんな状況にならないように。
 また、軍船砲撃の加護の下で沿岸に逃げ込んでいる農民への弓ハラスが重要な妨害作戦だ。伐採によって軍船や漁船の元となる木材を手に入れようとしているのだから。その長射程の弓兵ならば、沿岸からの軍船砲撃が届かない場所でハラスを行いやすい。

 以上のことは経験豊富なプレイヤーでないと難しい、スムーズにはいかない。普段は陸戦を行っているし、海内政読んでの個別対応戦術を用意して行わねばならないこと。それは機会が少ない分、熟練度が足りない。
 だから海内政をしていれば、経験少ない相手には安定するし、スペシャリストタイプの上級者にも勝てるときがある。

 DEパッチで、海特化の海逃げ戦術は、軍船の生産上限数アップのカードがなくなり、軍船の射程アップカードもナーフされ、弱体した。軍船生産上限数をアップされると海戦で太刀打ちできなくなり、ホント詰まなくなる。
 それでもまだ有力だと思うし、私自身も勝負手段として海インドで採用していく予定だ。

 海はきらい、普段とちがって慣れないことをさせられるし、海陸の両対応が大変すぎる、試合時間が長くなる。そういう人が少なくないと思う。
 けれど対策できるようになってうまくこなせれば、逆に好きになってくるんじゃあないだろうか。

戦術まとめ
2R仕掛けて矢継ぎ早に海封鎖

 手順を見ていこう。

 家と市場を建てる、(財宝に恵まれたら即狩猟テク)、13人進化、進化中に伐採採掘して狩猟テク、家1件追加建設で30枠確保、125木125金分をためておく、進化400木、狩猟2段、伐採テク、外套テク、前線に歩兵2小屋建設、700木を軍生産代に、槍弓生産まわし2小屋、家2件建てて50枠、4クルール、、、(TC落とすのにまだ軍が必要なら3ハサー送る)、軍船の加護で沿岸に逃げ込んでいる相手農民を弓ハラス、海戦に備えて大量伐採していく(食料6金6人ぐらい以外を)、伐採テク2段階、600木で海封鎖体制を築く、沿岸にクルール農民3人ほど派遣、港2つと沿岸塔を建てる、カード2キャラベルでその建設中を守る、経済理論で長い勝負に備える、キャラベル船を上限5隻まで生産していく、軍船HPアップ港テク、軍船攻撃力アップ港テク、海戦が本格化しそうなら港と沿岸塔を追加建設、700金をガレオン船生産代にできる、、、生産上限まで軍船出し切りまた軍船強化も終えて膠着したら600金でⅢ進化狙い、Ⅲ進化中に採掘テク2段階、高速Ⅲ進化、フリゲート艦を上限3隻まで生産していく、ボンバーサイドアタック港テク、砲兵兵舎建設、カルバリン生産まわし、兵器庫建設、砲兵の対艦(対船)攻撃力アップ兵器庫テク、砲兵視界アップ兵器庫テク、教会建設、教会視界テク、、、陸戦はスカミ生産などでハラスや維持していく、、、。

※ 現在、この動画の方では序盤の手順を別のものにしてしまっている(記事内のは正常)。いつか修正できれば。弓槍オーダーの記事の方でその序盤の手順動画は用意してある。

 海内政戦術の各文明各種オーダーに対する微細な対応はしていられないというのが現実的。スペインポルトガルではTCも割と維持しやすい海内政ができるけど、他ではTC拠点を放擲する例の海逃げ戦術も行われる。
 それらまとめての対応手順の考案で、共通する部分は多いと思うからこれをベースに考えていきたい。例えば初動TCは脆いという部分、海内政は(初動は)遅効性のためカウンターが間に合いづらく、そのTCや本陣への仕掛けを早めたいということ。もし海に逃げられたら時間が掛かるから、内政を作っておかなければならないこと。

 実のところ、4クルールで開幕内政作ってからが良いのか、それとも内政は狩猟2段だけにして攻め急いだ方がいいのか、分かっていない。
 各文明各種海戦術は多様であることと、その海戦術自体も複雑なため、個別に正解ルートを導き出すのは困難。
 前者が安定路線で、後者の方が有利に働く場合もあることを頭に入れておきたい。

 TCを落としてからではなく、TCを落とせる見込みの段階で海封鎖に動きたい。これの意識ができていれば慣れたプレイヤー。
 スペインやポルトガルなどのTCや本拠地が堅い場合は、そこを攻め落とさずに海封鎖に出るのが良い展開もあると思う。

 海内政側は漁船生産で内政しなくてはならない分、海軍配備が遅れる。代わって、海封鎖側は基本的に軍船出すだけなので、後からでも海軍配備が間に合う。そう考えておくといいイメージを作れると思う。

 海逃げ戦術側は、相手に海封鎖体制を築かれないように、軍船で沿岸を巡回して建設中を妨害しようとする。これはその巡回軍船がいなさそうなところを狙っていくしかない。マップによってその隙の大きさがちがう。

 港で軍船の修復(HP回復)ができるから、軍船強化はHPの方を優先したい。後で回復できる可能性を考えておくと。

 こちらは最初から対海を考えている訳ではなく、むしろ普通の戦いを志向しているので、そんな対海用のデッキなど用意していない。通常のデッキに2キャラベルだけ含ませて、もし海内政が来てしまった場合の対応しかできない。それでも大体は足りる。軍船強化カードなど通常はデッキに入れないから、遅延した海戦には付き合えない、そういう理由からも海封鎖は急ぎたい。

 さっきから封鎖と言っているのは、海戦で勝とうとはしていないから。海内政側は最初から海体制を築いていることと、専用デッキを用いて軍船強化カードを持っている。海戦で勝てる相手ではない、通常は。
 ただ、ここでやるべきは、手を付けられない状況にならないよう食い止めていくだけ。そうして立ちいかなくなるようになるまで待ち続ける。

 即Ⅲラッシュのように、Ⅲ入りしてすぐに海戦で勝てる訳でもないので、Ⅱの時代に留まって内政の土台を作ってからになる。
 Ⅱの時代で(目先の封鎖を優先して)軍船をだいたい出し切った後にようやくⅢ入りを目指し、射程が長いフリゲート艦が頼もしく、また、カルバリンによる対艦攻撃もしていきたい。慣れてないと忘れがちなのが、兵器庫テクによる対艦攻撃力アップで、これは50%も上がる。

 なお、ラッシュスタートから追加で海に出る戦術は、私以外にやっている人をよく知らない記憶にない、これは別カテゴリーで行いたい。海内政と海逃げ戦術の対応はひとまとめにしていい。


2020/10/31追記

 本文では弱気な安定路線を主張したけれど、高速の攻めも有効だと思われ、また、その戦術に向いているカヌーという有力な手段が存在するので、スムーズに組めるようオーダーを覚えていきたいところ。

 大体有効な条件は想像が付く。私自身がよく行ってきたスペインポルトガルの海内政は堅いので、この場合は先に言われた開幕内政作ってから攻めに行くのがいいと思う。

 イギリス日本インドのような文明が海に出る場合、その序盤の弱さや内政が遅効性の文明特徴からいって、速攻を仕掛ける方が有効に働くでしょう。なお、インドは開幕に軍を出しやすいので、その読み合いが難しい。

 カヌーが速攻戦術で有効だという理由は、カヌーは港に駐留ができそして駐留攻撃が可能になるので、防衛のための沿岸塔を建てる必要がなく、それだけ急げるようになる。無勢の場合には駐留生産してその駐留攻撃で凌ぐことができるから、後から海に出る海封鎖側にはありがたい。
 生産コストが100木で通常軍船より安いので、小分けにすぐに生産していける。
 なお、西洋文明の場合には、先住民交易を建てることでカヌーを生産できるようになる。沿岸塔の費用をそれにまわすだけとも言えるけど、先住民交易の方が安くてすぐに建つ。

 カヌーは軍船強化テク対象外となるので、長めの戦いが予想される場合には有効ではない、通常軍船を強化していった方が有利。ただ、長期戦までいくと、軍船生産上限を上げる手段として、最後のカヌー追加生産でいくらか足しになる。

 それではカヌー生産速攻型の手順を見ていこう。

 13人進化、進化中に伐採して、市場建設、狩猟伐採外套テク、家1件建てる30枠、進化400木で、前線に歩兵兵舎2小屋建設、700木を家や軍生産代に、槍弓2小屋まわし、(TC放擲の海逃げ戦術一点読みなら槍兵20体生産(もしくは槍15弓5)スタートがいい、そして追加弓)、家2件建てる50枠、600木で、港2つ建設、先住民交易の建設、カード2キャラベルで海封鎖体制を築くのを守る、カヌー2港生産まわし、、、少し余裕ができたら伐採テク2段階、、、4クルール、経済理論(攻めつつ内政作って保険をかける)、、、。

 対海は攻め手を見つけづらいから、攻めつつ内政作る方が安定すると思う。